穴子釣り

WRITER営業部 草野誠

私は今の時期よく夜釣りに行くのですが、狙いはズバリ「穴子」です。
 
仕掛けに絡んだり、釣れても捌くのが大変そう・・・といった理由で外道扱いされる事も多い穴子ですが、一番の魅力は味なのは言うまでもなく、捌くのも目打ちさえすれば実は簡単。釣りの仕掛けもはっきり言って適当な糸に錘と適当な針、遠くに投げず足元で釣れるので、竿も適当なリール竿。エサも冷蔵庫にあるサンマやイカで十分といった、もともとズボラな自分にとって格好のターゲットであります。


 

専門に狙っている穴子釣り師も少なからずおり、私のよく行く場所も、薄暗くなると毎回計ったように「釣りょうるか~?」とか言いながら自転車でヨタヨタやって来る穴子仙人(ほぼ毎日来ているようなので、日々の釣況が聞けて参考になる)みたいな人や、穴子を追って県下の色々な波止を巡って来ましたというような将来有望(?)な20代そこそこの若者もいたりします。

 

夜釣りというと深夜までやっているイメージですが、穴子の場合は半夜釣りというか、日が暮れて2時間が勝負です。その時間に釣れないと遅くまで粘ってもあまり釣れません。だから、たくさん釣れる時はその2時間が大忙しです。自分は通常3本竿を出しますが、常に竿がピョンピョンあたっている状態になり、そうなるといかに早く釣り上げた穴子を外し、海に仕掛けを再投入するかのスピード勝負になります。投入したらまたすぐアタリが来るので、まるで足元に穴子が行列作って順番待ちしているかの様です。もっとも当然ながらそんな事はごくまれで、普段は魚臭い手でおにぎりをパクつきながら、アタリを待つといった地味な釣りであります。ただボウズ(釣果ゼロ)がほぼ無く、時には手長ダコやワタリガニ、またエイ(余所見していたら竿とリールごと海へ持っていかれたり、苦労して近くまで寄せても目の前でジャンプして切られたり)等の珍客もやって来てなかなか飽きないものであります。
 
これからの暑い時期に夕涼みがてらの夜釣りはいいものです。時に遠くに夜景を見ながら、ボーッと竿先のケミカルライトが揺れるのを眺めるのもなかなかいいものですね。秋には秋でまた別の魅力的なターゲットがありますが、それはまたの機会に。
 
最後に、釣りをする人は特によくご存知だと思います、釣りに関する中国の古い格言で最もよく言われるものをひとつ。
 
「一時間幸せになりたかったら酒を飲みなさい」
「三日間幸せになりたかったら結婚しなさい」
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         ・
「永遠に幸せになりたかったら釣りを覚えなさい」    
 
オーエム機器㈱ 営業部 草野誠(第48号)


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