かつお節

WRITER開発課 新川知也

かつお節

「うちの子にならないか?」

「・・・にゃー!

一昨年の年末。その年で特に寒く冷え込んだ日の事。うどん県出身の私は、どうしても温かいうどんが食べたくなり、行きつけのお店に来ていた。岡山市北区富田町にある「讃岐の男うどん」。(当時は柳川交差点角で営業)このお店のかけ出汁は最高にうまい。利尻昆布の上品かつ濃厚な旨味に、チラッと顔を出すカツオの風味。昆布出汁ベースのお店で、ここより美味しいお店を私は知らない。一押しメニューである肉うどんを、一心不乱に味わい尽くし、お店を後にした。



お店を出ると、何かの音に気付いた。子猫の鳴き声。何度も何度も鳴いたのだろう。掠れた声にならない声が届く。後ろ髪を引かれながれも、逃げるかのようにその場を去った。

にゃー1.jpg深夜になっても、あの音が脳内にこだまする。一か月前に実家の猫が亡くなり、傷心していたこともあったのだろう。気付けば現場近くまで来ていた。深夜2時を回り、気温は氷点下。ただ無事でいて欲しい。その思いで走った。人気のない暗いそこに子猫はいた。「にゃー」と掠れた声で足元にすり寄ってきた。

「うちの子にならないか?」

「・・・にゃー!」


あれから1年と3か月。今ではすっかり元気になってしまい、うちの壁紙には無数のストライプが。にゃー2.jpgそんな彼女の最近のお気に入りは、モンプチのかつお味。ドライタイプもウェットタイプも大好き。

そんなこんなで、就職し、猫を飼い、結婚をし、公私ともに激動の1年を過ごした新川です。勝負の2年目頑張ります。最後までご拝読頂き、ありがとうございます。

オーエム機器㈱ 技術生産部 開発課 新川知矢

 


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